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【試乗記】スバル「アルシオーネ」、自らの道を突き進み今の成功に辿り着いた、個性的なスバルが好きである:木下隆之

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SUBARU ALCYONE
 僕らが子供の頃、スバルはとてもマイナーな存在だった。スバル360やスバル1000といった第ヒット作が時に世間を驚かさせる。 
 一方で、不人気の作品も少なくない。それはたいがい、デザインが奇抜であったり、技術的に個性的すぎたりしたものだ。いま振り返るとそれは時代の先取りに思う。だが、遥か彼方に進みすぎていて、世間がついていけなかった、ということになるのだろう。だが、それは商業的には失敗作となる。
 そう僕らの中ではスバルは、とてもエキセントリックなブランドだというイメージがあった。誰も捕球できないのに、カーブやシュートや、時には160km/h級のフォークボールをポンポンと投げ込んでくるのである。

SUBARU ALCYONE SUBARU ALCYONE
 このアルシオーネも、いわば失敗作。鉈で大胆にカットしただけのようなフォルムは十分に個性的であったし、技術的な魅力に溢れていた。だがそんなフォークボールは誰も受け取れないのだ。
 実はスバルが魔球を投げつづけるのには、開発したものの発売されずに幻と終った「スバルP-1」という乗用車が源流だと思う。

P-1
 スバルP-1は、中島飛行機荻窪工場を母体とする富士精密工業が主体となって開発を進めた正統派セダンである。1951年頃に開発がスタートし、完成は1955年3月である。
 1500ccのエンジンを搭載する6人乗りの4ドアセダンで、オーソドクスなスタイルだった。トヨタ・クラウンやのちのプリンス・グロリアと並ぶ風格を備えていた。

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【試乗記】スバル「アルシオーネ」、自らの道を突き進み今の成功に辿り着いた、個性的なスバルが好きである:木下隆之 originally appeared on Autoblog Japan on Tue, 27 Dec 2016 03:00:00 EST. Please see our terms for use of feeds.

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